両想い【完】


「えっ…24まで?そぅ…
なら、美愛もやること
出来てよかったな。
俺も気が楽だわ…」


『気が楽』ってなぁに?


私との時間を作るのは、そんなに大変で気が重かったの?


最近の祐君との会話不足から、私は自分でも珍しくひねた捉え方をしてしまった。


1度心に引っ掛かりが出来ると、ほんとの素直になって、相手を見て思いやるのがこんなに難しいなんて、初めて知ったよ。


***


バイト初日はまだ、さすがにX'masケーキは売ってないけど見本があり、予約を取り付ける為に呼び込みをする。


通常のケーキも店内で販売。


慌ただしいがなかなか楽しい時間だった。


ただ、立ち続けたので足がダルくなり、お兄ちゃんにマッサージを聞いてしまった…。


2日目、今日も私は一人で下校しそのままバイト先に行った。


水曜のお昼からは祐君とあまり話さないし、会わない。


4ヶ月経つと…祐君は寂しくないのかな?


今日からX'masケーキも販売し始めた。


予約受付と、買ってくれる人をさばきながら8時まで頑張る。


3日目は学校は昼までで終業式の日。


いままでならこんな日は、きっとランチを一緒にしてから帰宅…でも今日も祐君は私のクラスに来なかった。






< 283 / 364 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop