両想い【完】
「えっ…24まで?そぅ…
なら、美愛もやること
出来てよかったな。
俺も気が楽だわ…」
『気が楽』ってなぁに?
私との時間を作るのは、そんなに大変で気が重かったの?
最近の祐君との会話不足から、私は自分でも珍しくひねた捉え方をしてしまった。
1度心に引っ掛かりが出来ると、ほんとの素直になって、相手を見て思いやるのがこんなに難しいなんて、初めて知ったよ。
***
バイト初日はまだ、さすがにX'masケーキは売ってないけど見本があり、予約を取り付ける為に呼び込みをする。
通常のケーキも店内で販売。
慌ただしいがなかなか楽しい時間だった。
ただ、立ち続けたので足がダルくなり、お兄ちゃんにマッサージを聞いてしまった…。
2日目、今日も私は一人で下校しそのままバイト先に行った。
水曜のお昼からは祐君とあまり話さないし、会わない。
4ヶ月経つと…祐君は寂しくないのかな?
今日からX'masケーキも販売し始めた。
予約受付と、買ってくれる人をさばきながら8時まで頑張る。
3日目は学校は昼までで終業式の日。
いままでならこんな日は、きっとランチを一緒にしてから帰宅…でも今日も祐君は私のクラスに来なかった。