両想い【完】


***


24日は冷え込んだ曇り空。


昼近くまでダラダラしてしまい、午後になって部屋を片付けてから、シャワーを浴びてデートの仕度をする。


X'masプレゼントはお揃いが欲しくて、ペンダントを用意した。


俺がしてもおかしくないような、シンプルでカッコいいのにしたつもり。


裏には日付と『eternal love』と互いのイニシャルがある。


喜んでくれるといいなぁ。


***


夜7時半過ぎ、美愛のバイト先まで来てみた。


まさに当日なので、ケーキはよく売れているようだったし、すでに残りが僅かしかない。


俺に気がついた美愛が軽く手を振ってくれた。


8時10分、着替え終わった美愛が、手に小振りのケーキボックスを持ち、こちらにやって来た。


「寒いのにたくさん待たせて
ごめんなさいっ、大丈夫?」


「あぁ、大丈夫。
それより、その箱は?」


「これは、店長から今日の
バイトさんみんなにくれた、X'masケーキ」


「へぇ~じゃあ、イルミネーション
観た後に部屋で食べような」


手をしっかりと繋いで、駅前のツリーをみてから、花宮のモールのイルミネーションを観に行く。



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