両想い【完】


「まぁ、聞かないからさ。
話したくなったら言ってくれ。
それよか、篠原さん、可愛くて
美愛が言ったみたいにがんばり屋で
いいコだな、」


「あぁ、お前ら見てるからかなぁ
なんか、マジな恋愛羨ましいとか、
考えたりしてさ。
ま、友達として、これからだな。」


「だな、学校違うけどさ、
四人でとか、美愛が計画しそうだしさ
そんときはしっかり受け止めろよ?」


「言われなくても大丈夫だって、
チャラ男は封印すっから」


にわかには信じられないことを言ってるが、聡は思いやりのあるいい男だ…きっと、友情しか育たなくても、二人にとってはきっとプラスになるはず。


「祐君~、元旦て
いつもお詣りしてる?」


いきなり振り向き聞いてくる美愛。


その屈託のない笑顔が愛しい。


「あ~、去年ってか今年はバイクで
初日の出を海まで見に行った、なぁ?聡」


「だなぁ~、あれから一年かぁはえぇ…」


「じゃぁ、今度も?」


「ん~どうかな、颯太さんたちにも
聞かねえとわかんない、
初詣、一緒に行きたいの?」


意地悪く聞いてみる。


「当たり前ですぅ~」


「ハハッ、りょ~かい」


そんな会話を楽しみながら二人を送り届け俺達も帰宅した。


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