両想い【完】
初詣
冬休みはバイトのない日は、夏休みみたいに美愛の家で夕飯食べたし、それ以外の時間も飽きることなく二人でいた。
聡は篠原とまずはメル友、だそうで…。
美愛によると、X'masに撮ったツーショットを待ち受けにして喜んでるとか、まぁ、よかったのかな。
初詣はバイクで初日の出は今年は止めて、二人で花宮神社へ31の夜から行くことにした。
天気予報があまりよくないのと、バイクは寒いから夜通しって美愛にはキツいかなって話したら、素直に『心配ありがと』ってなり、もめることはなかった。
***
31日は昼過ぎに美愛の家についた。
家の中は美愛とお母さんがいて、おせち料理を作ってた。
俺はリビングでのんびりさせてもらってた。
暇なのでキッチンを覗いてみる。
美愛は中央にある四角い作業台で、出来上がった煮物などを箱に詰めてた。
「美愛…それ味見させてよ」
後ろから頭をぽんぽんとして、話しかける。
「うわっ?祐君?
あぁ~びっくりしたよ…
心臓…バクバクしてる…」
「どれ?」
俺はふざけて美愛の胸元に耳を寄せて音を聞くふりをしてみる。
案の定、焦って俺を突き放す(笑)