両想い【完】


***


帰りに話を聞くと『女の子の大切な話』と言われ、それ以上はわからなかったが、どうやら彼氏へのバレンタインの相談らしく、美愛に変わったところもなく、安心した。


***


2月5日、旅行前日説明会が講堂であった。


『くれぐれも常識を持って行動し……』とかなんとか。


クラスに戻り、パスポートの確認等をして明日のために普段より早い帰宅に。


美愛の家で早めの夕飯を食べさせてもらって帰宅した。


初海外が修学旅行かぁ、美愛は夏休みとか、母さんの仕事に一緒についてイギリスにいったことがあるらしく、3回目なんだって。


理系の俺達だが、会話力は文系のやつらとあまり差がないと思う。


まぁ、なんとかなるだろ。


とにかく、楽しみでしかたない。


二人で買ったお揃いは…歯ブラシやシャンプー、室内用携帯スリッパなんかと、実はパジャマ…。


互いに選びあったのは、自由行動の日に着る服や靴。


『下着は?』って俺がいったら、真っ赤な美愛は『それはまた今度』とか逃げた。


選びたかったなぁ…


俺的には、今まで見たなかで一番好きなピンクのレースの…


やべぇ、まるで変態だ…


明日の為に早めにベッドに入り、無理やり妄想を止めて眠りについた。






< 327 / 364 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop