両想い【完】


どうしようか…俺と美愛の愛し合い方が、果たして高校生カップルの『普通』になるのか、正直わからない。


男性雑誌にそんなのが、書いてあったりするの見たこともあるが、これってかなり個人的感覚なわけで…。


「俺はさ、中2から高1の夏までで
付き合ってた彼女なかでは、
1年くらい付き合ってたやつが
いるんだけど…
そいつとは、するようになってから
月4、5くらい、だと思うんだよな…」


暁人が過去を振り返る。


「あ~、まぁ、俺も今までは
週に1回とかかな…
美愛は…体が大丈夫なときは
もう少し、な…」


過去は本当だが、美愛についてはちょっと控えめに言ってみた。


「え、お前バイトとかあるんだろ?」


「あ、夕飯、美愛んちで食べたり
俺ら親公認で、泊めさせてもらったり
バイクだと案外近いから
結構行き来してんだ」


「へぇ、それで週に2、3?」


「ん、ま、まぁな」


あ、やべぇ、ちょい詰まった…


「……もっとなんだ…?
すげぇ、素直に羨ましいよ
心配すんな、変な想像とか
しねぇから…」


そんな、冗談ともつかない言葉を静かに呟く。


「あ」


コンコン…次の言葉を言う前にノックが聞こえて話は一旦終了とした。








< 331 / 364 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop