両想い【完】
暁人はちゃんと帰ったか心配だから、美愛にメールさせてと俺に断って、山野が在室してるのを確認してた。
こんな風に優しい暁人に抱かれるのがイヤって…何か暁人も可哀想だなぁなんて思った。
***
俺達は順番にシャワーを使い、目覚ましをセット、ようやくベッドに横になりさっきの続きを話し出した。
「俺が…なんかしたのかなぁ…」
独り言ともとれる言葉を聞き、俺は顔を暁人に向けた。
「美愛に聞いてもらおうか?
まぁ二人がどこまでその手の話をすんのか
知らねぇんだけど。
意外と話してるっぽいんだよな…」
「そうなんだ?なんか、意外
そうだ、美愛ちゃんはさ、
嫌がる日とか、あったりする?」
「ん~、ないんじゃ…あっ、ある
1回だけな…女の日で」
そう答えるとあからさまに『ガクッ』と頭も肩も落としてた。
「あ~そ~
そりゃ、いいねぇ~……」
棒読みで暁人が言う。
「まぁ、明日聞いてみな、美愛に
何か知ってるか…
話すの許可してやるから」
「あぁ、ここであれこれ
考えても仕方ないしな」
***
翌日も快晴のなかで、午前はコアラに会いに行き、午後はこちらの学校で半日体験授業をうけて、夕食はそこの生徒とのパーティーだった。