両想い【完】


体育館みたいな大きなホールに食べ物や飲み物も用意されて、ステージではバンドが演奏してた。


クラス行動ではないので、俺は美愛と一緒にいた。


すると、暁人が一人でこちらに来たので、美愛と話がしたいんだと思い、美愛にそう伝える。


「祐君は、傍にいないの?」


「真琴のこと、相談したいんだ…
美愛ちゃん、ちょい聞いてくれっかな?」


暁人がかなりの真剣な顔で話すから、美愛も真顔で頷き、俺をみて『行ってくる…』と二人でホールの隅に行ってしまった。


2時間ほどしてパーティーは終了、美愛と暁人は終了間際に俺のところに戻り、疲れた笑顔の美愛達とホテル行きのバスに乗った。


***


「で?何だったわけ?」


俺は頭をガシガジ拭きながら暁人に聞く。


暁人はあれから疲れた顔で無口になり、何かを考えてるようだった。


「ん~…元カレが原因半分、
あとは俺かな…」


「お前にも?まさか…」


「まぁ、俺は…原因がわからないまま
真琴を抱いちまったからってとこ。
だから、余計に真琴が辛くなった…」


「でも、山野は話をしないで
お前を受け入れたんだろ?
俺と美愛は話し合ったんだ
あいつが大丈夫ってなるまで待つって…」








< 335 / 364 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop