両想い【完】
「それにたいしては真琴は
構わない、って…
で、『元カレは4つ上の大学生、
高1の夏前位から一年間
付きあって、高2になる春休みに
振られた』ってとこから始まったんだ。」
***
山野の元カレは、山野の初めての相手で、最初から優しさのない抱き方だったようだ。
でも山野は初めてで何があっているのかわからなくて、大好きな彼に感じないお前がいけないといわれれば、それを全て信じて、自分を責めたらしい。
どうも相性の悪い山野にたいして、道具を使ってみたり、自分の友人とさせる…『真琴が感じるように助けてやってる、感謝しろ』といってそれらを強要したらしい。
それ以外のときは優しくおもしろい人で、一緒にいて楽しかったらしいが、冬になると、強要する行為もエスカレートしてきて、自分の浮気も山野のためだと、見せつけるように別の女といちゃついていたらしい。
耐えかねた山野が体を拒否すると、あっさりと『感じない女を抱いても気持ちよくない、終わりだ。』とあっさり振られたんだそうだ。
かなり酷い男に当たってしまったんじゃないのか…そんな風に思ってしまった。
***
「俺さ…それ聞き終わって
しばらく何も言ってやれなくて…
情けないけど」