両想い【完】
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2月10日の成田は寒く感じた。
空港から学校までバスで移動、夜8時すぎ、ようやく解散になった。
遅い時間のためかなりの家族が迎えにきていた。
美愛は誰もこられないと言ってたので、最初から俺の親父の車で送る予定だった。
スーツケースをガラガラいわせ、みんなが帰っていく中、俺と美愛も親父の車を見つけ出し、乗り込む。
車は渋滞もなく、直ぐに美愛の家につき、親父がいるために、おでこへのキスだけにして、月曜にって約束をしてすぐに離れた。
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自宅につくとお袋が『おみやげ~』と叫びながら寄ってくるので、渡すだけ渡してすぐに風呂へ。
その日はやはりかなり疲れていたんだろう、瞬く間に深い眠りについた。
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12日は朝からデート。
とは言っても図書館デートだ。
学年末テストが月末にあるし、いよいよ受験に向けて本腰で望まなければならない。
一人暮らしして、成績が下がりましたじゃぁ、済まされないんだ。
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図書館の自習スペースで、数学の問題を解いているとき、美愛が聞いてきた。
「ねぇ、祐君…
私ね、K大学で…悩んだけど
やっぱり医学部じゃなくて
文学部で希望出すけど
祐君は、もう、決めた?」