両想い【完】
勉強会
5月1日、今日は初勉強会の日だ。
俺は朝からかなりハイテンションだった気がする(笑)
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バレてるっぽいが、聡には俺の美愛への気持ちはまだ言ってない。
ただ由紀とは先週末に話をしたが別れられなかった、とだけ話した。
まだ、俺の立場はスッキリしないが、しかたない…。
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いつもは由紀とは逆方向なため駅で別れるが、先週土曜の帰りは『話あるから家まで送らせて』と言って由紀の最寄り駅から歩きだした。
自宅までは10分位歩くらしい。
いつもと違う俺の雰囲気に、由紀も何か感じるらしくいつもより静かだ。
しばらく行くと公園があったのでベンチで話すことにした。
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「あの、さ…」
「あっ!祐君!5日、5日の日はさ…」
由紀は俺の言葉を遮り、話し出した。
それを見つめ、低めの声でもう一度話始めた。
「由紀…、先に俺の話させて?」
そう言って目を見ると、悲しそうな目で見返してきた。
何も言わないのでそれを肯定ととり、続けた。
「お、れさ…めちゃくちゃ好きなやつ…
できたんだ…これまでで一番…
…だから、さ…別れて欲しいんだ…
ごめんっ!!」