両想い【完】
「だってね?一緒にいて
見られたくない姿ってあるでしょう?
隠し事っていうんじゃなくて。」
「あ、ぁ~、寝起きとか?
俺なら休日のだらしない下着姿、とか?」
「ゆ、祐君が、だらしないか、とか、
そ、それはわからないけど…
そう…今は思い付かないけど
何かあるかもでしょ?
それで嫌われたくないよ」
「今まで旅行とか、美愛んちに
泊まったりとかで、居心地悪かったり
気まずい思いしたり、あったか?」
「……?な、い…ね」
「俺ら、いつも自然でいられてる
気がしねぇ?俺は
すげぇ、居心地よくて、
無言で寝転んでても、気詰まりとか
感じたことないよ」
「ほんと、そうだね…
じゃあ、大丈夫かな?
祐君に嫌われることないかな…」
そんな話を繰り返しながら、二人で盛り上がって気が付くと午前0時を過ぎてた。
「ヤバい…明日の化学当たるかも
授業中に寝ないためにもう休む
美愛、お休み」
「それは大変(笑)
お休みなさい♪」
未来が少し現実のものとなり始めた。