両想い【完】
誕生日デート
5日は快晴、由紀のリクエストで最近オープンしたばかりのショッピングモールへ。
学校のとこより広いらしく、俺の最寄り駅よりさらに先に10駅にくらいか?
今日は東公園駅に9時待ち合わせ早速向かった。
***
着くと開店少し前で、なんだかドアの前で待つのは恥ずかしくて、自販機前で缶コーヒーを買って飲んだ。
由紀は俺のすぐ横で、あの店が…とかあのグッズは…なんて俺に話しかけてる。
コーヒーの缶をゴミ箱に捨てしばらくするとオープンしたらしい。
由紀は俺と腕を組みながらお目当ての店へと向かう。
そこはmen'sの店で、由紀は何かを選ぶのではなく、迷わずにレジカウンターに向かう。
俺はブラブラと服なんかを見て待っていた。
「祐君っ!お待たせ!!」
「おぅ…もういいのか?」
「うんっ!!」
ニコリとして、また、俺に腕を絡めてきた。
俺は何とも言えずザワついて、美愛の顔が浮かび、その腕を振りほどきたかったがじっと我慢した…。
今日で由紀が納得してくれたら…
そうしたら、俺は…
美愛へと全力で気持ちを向けられる…
そんな思いで自分の誕生日を過ごしていた。