両想い【完】
友人を紹介しながら軽くウインクしてくる…
性格は美愛と似てない…かな?
言われた友人は静かに会釈しただけだった。
こちらも眼鏡をかけていて、頭よさげでイケメン…
「あたしっ!!山野真琴です!
嬉しいなぁ~
お兄さんに会いたかったんですぅ」
笑顔全開で山野が自己紹介。
「あぁ~!君が真琴ちゃんかぁ。
美愛のこといつもありがとね」
「俺は栗田聡太郎です。
お兄さんかっこいいっすねぇ、
いろいろ参考にさせてくださいよぉ」
続けて聡が軽いことを言ってる。
兄貴は『おぅ!真似しろ、真似しろぉ~』なんて返してる。
「あっ、おれは、高城祐って言います、
美愛ちゃんとはクラス違うんだけど、
こっち二人と同中で、んで…」
何を言いたいんだ?俺…。
そんな俺をにこ~っとした笑みで見つめながら、『ふぅ~ん…』と何か納得したみたいな顔をした。
そして美愛の頬を触りながら顔を覗き込み、耳元で、チュッ、として続けた。
「まっ、美愛。あんま、遅くなんなよ?
俺らあっち座るし、じゃあねぇ~」
二人はもう少し奥のテーブルについて、テキストやらたくさん出して話始めた。