両想い【完】


試合はこの辺りでは大きめの公営公園内グラウンドで4チーム合同でするらしい。


そこは高校のある駅からバスが出ている。


10時に現地集合とした。


俺は休みにも会えるのがメチャクチャ嬉しくて仕方がなかった。


さらに、手作り弁当とか…嬉しすぎだぁ~!!


***


俺達がカフェ前でまだはなしていると、光輝さんが出てきて誰かに送って貰えと言った。


美愛は『お兄ちゃんを待つ』と言ったが、まだ終わらないらしく、光輝さんは『悪りぃけど』と頼んできた。


もう、6月で明るいとはいえ一人は危ない。


当然、俺が名乗り出て送ることになった。


にやつく二人は無視することに。


「バイト、ギリだから帰りは走れよ?
ごまかしとくから、んで、ジュース、な?」


聡の有り難いけど、うるさい言葉を聞いてから別れた。


***


家までの道は、俺の中学時代のサッカー話を楽しそうに聞いてくれた。


6月初日、美愛の周りの人が少しわり、ちょっと近づけた気がした。


まぁ、兄貴がスキンシップベタベタで、妬けてしまったが…。


明後日、日曜がどうか晴れますように…


まるでガキの頃の遠足を待つような、そんな気分でバイトへ急いだ。



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