座敷わらしのしのぶちゃん♪
「「「オバケ!?」」」
「ええ、夜になると何やら子供の泣き声みたいなのが聞こえるのよ………」
うわっ……。
私、本当にこの手の話ダメなんだよね。
「ってヨネクラさん、いきなりお経とかやめてください!」
「すすいません…つい、嬉しくて反応してしまって………」
つい嬉しいって…。
そうそう、話、話ちゃんと聞かなきゃ。
私達のやり取りを見て、若干呆れ顔のアキさんが話を続ける。
「それでね、一応夜間の警備もお願いしたりしてるんだけど、これと言って何も解らないのよ。」
「それを俺達にどうしろって言うんだよ。」
それまで黙って話を聞いていた社長が少し呆れた様に言う。
「だって警察にこんな事、頼めないじゃない。あなた達警察は事件が起こらなきゃ動かないもんね?」
「俺は警察じゃないっ!」
な、なんか…
気まずい空気だよね…。
するとリョウさんが私の耳元でーーー
「心配するなって、二人とも素直じゃないんだよ。俺みたいにもっと素直に…イテッ。」
「肩にまわした手をどけてください!」
「ったく、何だよ。足踏むなよ。ひでぇよな。」
「あの~僕なんかが言うのもなんですが…お二人ともイチャツクならどこか別の所に………」
「「うるさい!!腹黒ネクラッ」」
二人して声が揃う。
じゃなくて、社長とアキさんの険悪な空気変えなきゃ。
「あの~声が聞こえるのは夜だけなんですか?」
少しでも情報を得ないとと思い聞いてみる。
「あら。あなた、いたの?」
アキさん、絶対、私に悪意ありますよね。
「昼間は子供達もいるし、賑やかだから特に気にならないと言うか…とにかく、保護者や近所に変な噂になる前になんとかしてほしいのよ。」