座敷わらしのしのぶちゃん♪

「可愛いよなぁ~。俺、ずっと抱いていたいよ。」


「そうか?俺は女抱くほうがよっぽど…イテッ。だから足踏むなよ。」


「すいません。つい変態発言に体が反応してしまって……。」


「じゃあ、もっと色々反応させてやろうか?」


と、耳元で囁いてくるリョウさん。


「ひゃっ。」







「あの~、やはりイチャツクなら………」


「「うるさい!!腹黒ネクラッ」」






結局、私が見つけたのは小さな小さな子猫だった。


しかもその子猫のまわりには、保育園で出されている小さなミルクのパックやおやつの袋なんかが散らかっていた。


どうやら園児達が先生達には内緒でこっそり子猫を飼っていたらしい。


「なるほどね。最近、保育士達が言ってたんだけどやたらと園児達がおかわりをするって。こういう事だったのね。」


と、さっきから子猫を抱いたまま離さない社長の隣に寄り添い、優しい笑顔でアキさんが言う。


うわぁ~、本当にお似合いだな。この二人。


もお、くっついちゃえばいいのになぁ。


「そしたら、俺としのぶが堂々とくっつけるのにな。」


「リョ、リョウさん!何言ってるんですかっ。」 


私だけに聞こえるくらいの声でリョウさんが言う。


「だから、アンタ声に出てるんだって。思ってる事。ほんっと自覚ないよな。」


「すすすいません……。」


私が顔を赤くしていると社長が


「ところで、しのぶちゃん。よくこの子の居場所解ったねぇ?お手柄だよ。」


ん?


この子の居場所?


私…何か忘れてる様な……………あっあぁぁぁぁぁ~~~!!








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