座敷わらしのしのぶちゃん♪
そのまま黙って聞いていると


「もう伝説だよ。座敷わらし伝説!」


はい、キーワード出ました


犯人確定


漸く、電話が終わった様でこちらに背を向けていた社長がゆっくり振り返る


さすがに私を見つけ目が合うと、また椅子をそのまま反転させ背を向けた


そりゃないですよね、社長?


取り敢えず、おはようございますと声を掛ける


「あ、ああ…。おはよう、しのぶちゃん。ところでいつからいた?」


背を向けたままで社長が言う


「私が伝説になった頃からでしょうか」


後ろ向きの社長の肩がピクッと上がる


すぐさま、こちらに向き直り


「しのぶちゃ~ん。これには色々と訳があってねぇ」


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