ステルラ-stella-[番外]


おかげで男が私に向かって右手を振り上げている、なんていう現状に至る。


でもね。

私、クリュ兄がいなかったら、
こんなおもいきったことしないのよ?


ガコンッ!!

と音がしたかと思えば、私の目の前には、床に仰向けの状態で寝そべる男が。


…そう。

さっきのは、クリュ兄の大外刈が見事決まった音。


突然の出来事に受け身もとれなかったであろう男は、

かなりの衝撃を床から受けたに違いない。


だるそうに立ち上がって自分の背中をさすり、
相当痛がっている様子だが、口は達者だった。


「くそ…っ!いい気になりやがって、このテラ・ファミリアの居候めがぁ!!」


居候ねぇ…。


< 2 / 52 >

この作品をシェア

pagetop