ステルラ-stella-[番外]

は……?


視界全体が霞んで見える。

奴の輪郭が何重にも重なって、

目の奥が、火花が散りそうなくらいピリピリとして、痛んだ。


「…許さん」


「あ、一つ忘れたらいかんで。人質はこっちにおる」


関西弁野郎はポケットナイフを取り出し、しまってある刃先を出して、
スーちゃんの耳の上あたりに当てる。


…その前に、俺は足を思いきり振り上げた。


俺の足は関西弁野郎とスーちゃんの間の空気を裂くように上がり、

奴のナイフを持った腕に見事命中。


ナイフは綺麗にスピンして天を舞った。


その、関西弁野郎がひるんだ上ナイフを目で追ってる隙に、
一気に距離を詰めて左ストレート。


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