ステルラ-stella-[番外]
「怪我は?」
「左足だけよ」
スーちゃんは、ロープが切れたと同時に解放された、赤くなった手首をゆっくりとさすりながら、
クリュっちの質問に答えた。
「お前は?」
「え、俺?」
まさか俺まで心配されるとは思わず、聞き返してしまった。
クリュっちは無言で俺の言葉を待っていたが、
目を見ていると"はやく言えよ"という空気がびんびんと伝わってきた。
こういうのを、目は口ほどにものを言う、というのだろうか。
「俺は角膜に傷がついた程度だと思う」
「ふーん」
え、"ふーん"て…。
"そうか"くらい言ってくれよ。
「クリュっちは?」
「口の中切れた」