ステルラ-stella-[番外]
クリュっちもさすがに無傷ではなく、唇の端に血が滲んでいた。
「怖かった?」
「もう大丈夫だからな」
俺やクリュっちが声をかけて、振り向いたスーちゃんの顔は綺麗に笑っていた。
「別に怖くなんてなかったわ。来てくれるって分かってたから。ありがとう」
「今や!!」
は?
いきなり関西弁野郎が叫んだかと思えば、
その声を聞いてクリュっちがノックアウトした三人も立ち上がった。
なんだなんだー?
まだやんのかあ?
なんて思ったのも束の間。
四人全員が扉が破壊された出入口に向かって走りだした。
…そういうことか。
「逃げる気だ…!!」
「ほっとけ」