ステルラ-stella-[番外]
暗殺部隊の力にはなれないが、人助けならできた。
いや、あくまでクリュ兄がいてこそなんだけど。
私は鼻歌でも歌いだしそうなくらい上機嫌だった。
駆け寄っただけだけど、やりきったという達成感に優雅に浸っていた。
でもそれは、まだ早すぎた。
これは、事の始まりにすぎなかったんだ。
"首を突っ込むと後でめんどくさいことになるぞ"
私が無視したそんなクリュ兄の発言は、
見事に的を射ていたというわけだ。
その"めんどくさいこと"を身をもって実感することになろうとは、
今の私には、
知るよしもなかった────…。