ステルラ-stella-[番外]

「それ、ウルペース少佐かも」


クルシオの問いに的確に答えたクリュ兄の証言だけで、
デンスは男を推定したようだ。


「そいつはどこだ」


若干キレ気味のクリュ兄。


デンスが居場所を答えたら、すぐにすっ飛んで行きそうだ。


「今は会議中なはず。

会議室及びその周辺区画は、関係者以外立ち入り禁止だ。

コンピュータによってセキュリティが成り立っているから、力ずくでも入れないよ」


プルルルルル……


初めて鳴った、男子部屋の壁に備え付けられている電話機。


タイミングがタイミングなだけに、誰もがかたまった。


電話機にいちばん近い俺が深呼吸の末に出る。


「…はい」


< 7 / 52 >

この作品をシェア

pagetop