私の彼氏は冷たい彼氏
「はーるーっ」
そう言って一応彼女な私を目の前にして、腕を組む。それを遥は振り払わない。
「おはよー」
「最近寒くなーい?」
「さみーな」
…それ、さっき私も言ったじゃん。
何でこの人には返して、私のはシカトなの?
と、女の人が私を見る。
「ねぇ、遥。まだこの人と付き合ってんのー?」
不満そうに遥に言う。
「………うん」
「えーーっ!?早く別れてあたしと付き合お?」
「あー……」
ちらり、遥が私を見るのが分かった。
邪魔ってか?また良心が痛むの?
言えばいいのに。別れたい、って。
その場にいるのが辛くて、私は走って校内に入った。
遥は何も言わなくて。
女の人が笑っている声だけが聞こえた。
も…
辛いよ……。