女って…!
2月の始め。

昼休みに相変わらずガシガシと勉強していると、ボクを呼ぶ声がしました。

「北見沢君」

教科書から目を離して見上げると、京香ちゃんが立っていました。

「京香ちゃん!」

「頑張ってるね?」

久しぶりに聞く京香ちゃんの、かわいい声。

そりゃそうだよ!

キミと同じ高校に行くためなんだから。


「うん!受験までもうすぐだしね。まだまだ頑張るよ!」

ニッコリと微笑む京香ちゃん。

「高校入ったら、いっぱいデートしようね!ボク、京香ちゃんと一緒にいるのが…」

「北見沢君」

京香ちゃんがボクの話をさえぎります。

「んっ?」

満面の笑顔のボクに、京香ちゃんが口を開きました。

「私ね、もう私立の推薦で決まってるんだ。だから、同じ高校行けないや。ごめんね!じゃ、頑張ってねぇ~!」

そう言い残し、友達の所へバタバタと走っていく京香ちゃん。


「……」


ボクの教科書に涙が1滴落ちたのは、誰も知りません。




。゚(゚´Д`゚)゚。<女って、ウソツキだお!

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