信じてる
出会い

聖奈side

あの時はまだ「好き」とかどうでもよかった。
小学生なんて楽しんでいることが一番だとか思ってたし。
いつもあの席のあの隣が私の特等席。そしていつものあの人がいた。
「山!」
彼の名前は山嵜晃平。
あっそれと私は若山聖奈っていうの!
「んだよ。またノートとってねぇの?」
「うん。ごめーん。とるつもりだったんだけど・・・。」
私たちはこんな他愛もない話をまだできていたんだ。
まだ好きじゃなかったから。こんなの恋じゃないと思ってたから。
「席替えするからな。ちゃんと近くのやつらにお別れしとけー」
先生の大げさな席替え前の一言。
あぁ。これで山ともお別れかぁ。また近くになれたらいいけどノートどうしよぅ。
私はソレしか頭になかった。ノート。ノート。ノート。
「山。バイバイだね。ノート。」
「思ってることが口に出てる。」フフッ。
やっぱりかっこいいな。笑うととってもかっこいいの。これ昔から。毎日仏頂面してるから、周りの女の子には山嵜くんてほんと毎日怖そうな顔してるよね。っていわれてる、かわいそうだよ、こんなにかっこいいのに・・・。
幼馴染だからわかること、これは私の特権だ。
「ほらー。2班くじ引きにこーい」
私たちは2班だから、取りに行かなきゃね。
山とのお別れだけを惜しみくじを引く。別になにを願ったわけでもない。
・・・・8だ。
黒板の名前を見た。
うわー。まだ誰も8番の男子いないよー。
「俺8じゃん。一番後ろとか幸せじゃん」
うそだー。また山と隣になっちゃった。
これはうれしすぎるよー。
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