学園スパイラル-女医の襲撃-
「何を考えているのです学園長! 生徒の自由にしていいサイズでは……っ」

「匠くんなら問題なかろう」

「マジかこのジシイ!」

 ──と、言いかけたその言葉を飲み込んで拳を握りしめた。

「ちょっとあななたち!」

 校長室から出て2人を呼び止める。

「なんでしょう」

 相変わらず涼しい眼差しで聞き返す匠に少しクラリ……となりながらも志保は気持ちを切り替えて声を張り上げる。

「あの岩どうするつもり?」

 もはや教師(保険医だが)の言葉遣いとは思えないが、彼女は今とても必死なのだろう。
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