A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「後ろだ、諒!」


 悠が叫ぶ。
 振り向きざまに諒は背中に激痛を感じた。
 それでも悠が防御の為の結界を張ってくれていたらしく、まだなんとか立ち上がれた。
 破れたTシャツから薄く血が滲んでいる。


「てめぇっ・・・!!」


 彩が女に飛びかかる。
 だが女は身動き1つせず、真正面から彩の身体を衝撃波で弾き飛ばす。
 桁違いの力だ。
 今度は、女から動く。
 真っ直ぐに悠に向かって拳を振り下ろした。
 悠は両手を前に掲げダメージを軽減したのだが、それでも防ぎきれなかった。
 女が悠ばかり狙うのは、最初に『防御』の力を奪う為なのか。
 それを見た諒は彩の方に視線を送る。


「言われなくてもっ!」


 二人同時に動く。
 常人では考えられないスピード。
 力が及ばないのを分かって、今度は物理攻撃を仕掛ける。
 二人がかりなのに、その拳は女にかすりもしなかった。
 あざ笑うかのように攻撃をかわすと、女は観覧車の一番上に降り立つ。
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