A-YA-KA-SHI☆バスター!!
『なぜ、邪魔ばかりする』


 そこで初めて、女が口を開いた。


「邪魔なのはどっちかな。俺達は、人間を脅かしたりはしない」


 悠が答える。
 だが、女は薄く笑みを浮かべる。


『・・・人間は・・・破滅を望んでいる』
「そんなことはない!」


 悠は言い返す。
 だが女は、ただ笑っているだけ。


「・・・何が、言いたい?」


 そんな余裕な態度を見て、悠は少し不安にかられた。
 元々感情を露わにする輩ではないのだが、悠と諒、それに彩も戦力に数えるとしたら、敵の方が不利であることはあきらかなのに。
 その時、突風が一瞬吹き荒れる。
 悠は、女の視線が少し動いたのを見逃さなかった。
 女が見た方向・・・ジェットコースター。
 気を集中させる。
 一番高いところに、違和感を感じた。
 肉眼では、暗くてよく分からないが。


(人間?)
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