A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「意味のない事なんてひとつもないのよ。すべてに何か理由がついているものなの。それを考えれば、自ずとやるべきことが見えてくるんじゃないかしら?」


 美樹は、そんな婦人の言葉を心のなかで繰り返した。



☆  ☆  ☆



 その頃、彩は缶ビール片手に屋根の上に上がって、さっきまでの嵐が嘘のように晴れた夜空を見ていた。
 何故かいつも、戦いが終わった後は一人になりたくなる。
 こんなことがいつまで続くのか。
 果たして自分は、悠や諒の助けになっているだろうか。


『人間は、破滅を望んでいる』


 敵はそんなことを言っていた。


(ちょっと違うよなぁ)


 彩はビールを一口、飲んだ。
 敵が言ったこと、あれは少し違うと思う。
 破滅を望んでいるのではなく、皆が逃げたいと思っているだけだ。
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