A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「なぁ諒、たまに虚しくなることってない?」
「何が」
「いつまでこんなことしてなきゃならないのかってさ。今考えてた」
「俺たちには、虚しいなんていう感覚はないな」


 諒も自分のビールをあける。
 あぁそうですか、と、彩は屋根に寝転がる。


「アヤカシに聞いたあたしがバカでした」
「お前は?」
「ん?」
「お前は虚しいのか?」


 何となく真剣な眼差しで諒が聞いてくるので、彩は諒から視線を反らす。
 虚しい・・・少し違う。
 悠と諒をちゃんとサポート出来ているのか、そこら辺に自信がないだけ。
 ずっと前、生まれた時から守られてばかりいるから。
 自分という存在は、ちゃんと認められているのか、たまらなく不安になる。
 そんな彩の様子を見て、諒は軽くため息をつく。


「巻き込まれただけだもんな」


 そんなことを呟いて。


「ごめんな」
「ち、違・・・」


 彩は慌てて起き上がる。
 こっちを覗き込むような体制だった諒と頭をぶつけそうになったが。
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