A-YA-KA-SHI☆バスター!!
 こういう時に限って、気の効いた言葉が出てこない。
 彩は諒から少し離れて、タバコを取り出して火を点ける。


「あたし、もっと強くなりたい」


 諒は黙っている。


「今回あたし、まるで役に立たなかったもんね。なんとかしてもっと、戦力になれるように頑張らないと」
「なんでそこまでやらなきゃならないんだ?」


 諒の問いかけに、彩は少し考えてから口を開く。


「・・・なんでかなぁ・・・最近なんだか、戦ってないと生きてる意味がないんじゃないかって・・・不安になるんだ」
「そうか?」
「だってあたし、それしか出来ないもん。もし戦うことが出来なくなったら・・・多分、生きていくのが辛いかも」
「俺がもし、戦わなくて良くなったら・・・多分、こっちの世界でのんびり暮らすかもな」


 諒の言葉に、彩は目をまるくした。
 だが諒は続ける。
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