A-YA-KA-SHI☆バスター!!
(・・・なんなんだ)


 いつの間にか、諒は彼女と視線を合わせようと努力するようになっていた。
 しかし、どうしてこっちが振り向くタイミングが分かるのか、どうしても視線を合わせられない。


(やっぱ敵? ・・・まさかな)


 狙っているのなら、こっちは隙だらけだ。
 いつでも攻撃できるはず。


「諒くん、これお願い」


 美樹が追加のコーヒーを入れた。


(チャンス!)


 彼女のテーブルだ。
“視線を合わせる”バトル、勝利を得る絶好のチャンスだ。
 あくまでさりげないのを装いながら、諒は彼女のテーブルにコーヒーを運ぶ。
 案の定、しらじらしく小説に目をやる彼女。
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