A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「おまたせしました」


 たった今“愛想笑い”の極意を拾得したことを確信した諒。
 だが、彼女も負けてはいない。
 しぶとく小説を読んだままだ。
 どうしてくれようかと悩んでいると、また美樹に呼ばれた。


「諒くん、コーヒー置いたらすぐこっち来てよ。お客様に迷惑でしょ」
「・・・はいは~い・・・」
「返事はひとつ」
「はい・・・」


 仕事のこととなると、美樹は人が変わるようだ。
 とにかく第一ラウンドは失敗に終わる。
< 168 / 313 >

この作品をシェア

pagetop