A-YA-KA-SHI☆バスター!!
 時間が経つにつれ、諒も彼女のことが気になって仕方がなかった。
 ・・・そして。
 第二のチャンスがやってきた。
 彼女が伝票を持って立ち上がる。


「ありがとうございます」


 悠がレジを打とうとしたのを押し退けて、諒はレジの前に立った。


「680円です」


 そう言ってもまだ、財布の小銭を探す振りをして、なかなか目を合わせない彼女。
 諒は、とっておきの手段に出る。


「サービスで五百円に負けとくよ」
(・・・!?)←美樹。


 これならワンコインで出しやすい。
 しかもお礼を言うだろう。
 ありがとうは目を見て、といつも美樹に言われている。
< 169 / 313 >

この作品をシェア

pagetop