A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「・・・好んで捨て駒になった訳じゃねえだろ」


 粉々の粒子になって消えていくアヤカシに、諒は言った。
 こんな格下な相手を足止めとして送り込んで来るなんて、舐められたものだ。
 諒はマンションに向かって降りていく。
 地上に近づくにつれて、徐々に実体を取り戻しながら。 



☆  ☆  ☆



 店で友香が消えてから、悠と美樹はマンションに向かって車を走らせていた。
 猛スピードでマンションに辿り着くと、悠は顔をしかめる。
 マンションの最上階。
 そこから、嫌な気を感じる。


「ここまであからさまに気持ち悪い結界は初めてだな」
「悠くん、彩は」
「うん。まずあの結界をほどくから。美樹ちゃん、絶対に先に行かないでね」


 分かった、と頷くと、悠はマンションに向かって手をかざす。
< 213 / 313 >

この作品をシェア

pagetop