A-YA-KA-SHI☆バスター!!
☆  ☆  ☆



 流石に、息が切れる。
 男の1人が、拳を降り下ろす。
 それを避け、相手の懐に入り、彩は気を込めたパンチを繰り出した。
 鳩尾にヒットしたはずなのに、男は顔色ひとつ変えない。
 この男たちも、和也によって何か力を加えられていた。
 相手は二人がかりで、彩に掴みかかってくる。
 避けた拍子に、気持ち悪さが込み上げてくる。
 思わず身体を二つに折ったその時、男の一人が彩の腕を掴んで引き倒した。


「もう、逃げられないぜ」


 馬乗りになり、男は笑う。
 息を切らしながら、彩は男を睨む。
 そして、彩はその口許に、不敵な笑みを浮かべた。


「ごめん、降参・・・」


 その瞬間、ベランダ側の窓が粉々に割れた。


「するわけねぇだろ!!」


 それと同時に、彩は自分を拘束していた男に足蹴りを食らわす。
 よろめいた男に、再度回し蹴り。
 その巨体を壁に打ち付けて、男は動かなくなった。
 もう1人の大男は、窓から入ってきた人物に、一撃で倒されて。
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