A-YA-KA-SHI☆バスター!!
『もう、いじめられなくていいって。物を壊しても、怒られなくていいって』


 そんなことを、言っていた。
 それと。友達になってくれないと、彩への不満を抱えていた友香。
 悠が言っていた予想は、外れてはいなかった。
 だけど。


「あの男の子も、友香ちゃんも・・・泣いてたのよ!」


 美樹には分かる。
 二人とも本当はこんなことやりたくないと、泣いていた。


「本当に、あなたは何の目的でこんなことしてるの!?」


 美樹は、声を荒げる。
 だが、和也はまた一歩、近づいてきた。
 美樹はモップの柄を突き付ける。


「僕の目的は、バランスを崩すこと」
「バランス・・・?」
「そう。アヤカシ達の戦いを終わらせたいんだ」


 思わぬその言葉に、美樹のモップを持つ手から力が抜けた。


「美樹も聞いてるんでしょ。ずっと昔から続くアヤカシ達の戦いを」


 聞いている。
 そして、悠に抱き締められた時、肌で感じた。
 どうにもならない、アヤカシ達の戦い。
 だが、終わらせるなど・・・本当にそんなこと、出来るのだろうか。 
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