A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「もし、本当の自分に目覚めたかったら、三日後に俺を呼んで。迎えに来るよ」


　和也はそう言い残して、ゆっくりと店を出ていった。


「おぁよ～・・・何だかよく寝た・・！」


　奥から彩があくびをしながら店に入ってくる。
　その声に、美樹ははっと我れに返った。
　気が付くと空間は元通りになっていて、何故か割れた灰皿も復元して、もとの位置に戻っていた。


「ん？　どったの美樹？」
「あ、うん、何でもない・・・ちょっと、顔洗ってくるね」


　美樹はそう言って、店の奥に入っていった。
　何なんだ、と不思議そうに美樹を見ながら、彩は店に出てくる。


「おい、見ろ」


　諒が、腕組みをしながら店の入り口あたりに視線を送る。
　見ると、まだ開店前のはずなのに、雨に濡れた足跡がひとつ。


「来客があったみたいだな」


　悠は眉をひそめた。


「アイツかよ・・・！　美樹!!」


　慌てて部屋に戻ろうとした彩の腕を、諒が掴んだ。
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