A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「そんなに必死にならなくてもいいじゃない。余計な体力を消耗するだけよ」


 そう言って、女は友香の隣に移動する。


「あなたの相手は、この子で充分。わざわざ私が手を出すほどの事でもなさそうだしね」


 今は、コンクリートの攻撃は止んでいる。
 いつの間にか、足下はまるで砂利を流し込んだようになっていた。
 この力は、女によるもの。
 まるで友香がやったように見せかけてはいるが、その根源は。


「あたしすら相手に出来ないのかよ、お前は」


 その言葉に、女は少し眉を寄せた。


「お前なんて呼ばないで。彼は・・・和也は、蘭って呼んでるわ」
「知るか。全然興味ないね」


 やっぱり、蘭と名乗ったこの女は、和也と絡んでいた。
 それなら、かえって好都合だ。
 彩は、指をポキポキと鳴らす。
< 246 / 313 >

この作品をシェア

pagetop