A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「無駄よ。だって・・・この子、私の方を信用しているもの。あなた、この子を傷付けたんでしょ?」
「なっ・・・」


 何言ってんだ、と、彩が蘭の方に振り向いた時、欠片がその顔を掠めた。
 右の頬から、血が滲む。


「違うよ・・・」


 こんなことに巻き込みたくないから。
 ただ、それだけだった。
 友達になってと言われた時、真っ先にそれを心配したのだ。
 だが、結果、こうなってしまった。
 彩は、友香に向き直る。
 コンクリートの欠片の雨は、止むことはない。
 それでも構わなかった。


「ごめん」


 真っ直ぐに友香を見る。
 欠片は、どんどん彩の服を、そして皮膚を抉る。
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