A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「大丈夫だよ。これが終わったら、ゆっくり話、しような」
「そうね。そろそろ、終わりにしましょうか」


 空中にいた蘭が、二人の目の前に降り立つ。


「もし手加減出来なかったら・・・あの人、許してくれるかしら?」


 唇の端を少し舐めて、蘭はいたずらっぽい表情を浮かべた。
 彩は友香を後ろに庇う。


「バカだねぇ、お前」


 彩の言葉に、蘭の口元が歪む。


「利用されてるのも知らないで、何一人で舞い上がってるんだよ」
「利用・・・?」
「アイツには仲間意識なんてないよ。あたしには分かる。ただ、使えるものは使っているだけだ。使えなくなったら捨てるだけ」


 あのマンションで、彩が捕まった時。
 和也と一緒にいたアヤカシは、全く敵わないのを知っていて、諒の足止めの為に使われた。
 蘭は少しよろめくように、一歩下がった。
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