A-YA-KA-SHI☆バスター!!
 アヤカシの放った衝撃波は、まるでスローモーションのようにこっちに向かってくる。
 それは、彩の身体に当たる直前で、逸れた。


「悠・・・!」


 身体を包み込むのは、もう数え切れないくらい守られてきた悠の結界。
 アヤカシは、驚愕に目を見開く。
 気がついた時には、跳躍した彩が目の前に姿を現していた。
 悠と諒、2人は今、彩と一緒にいる。
 姿は見えなくても、これほどまでに感じる。
 彩は怒号と共に、光剣を袈裟懸けに振り抜いた。


「バカな・・・二つが、一つに・・・」


 アヤカシは、驚愕した表情のまま粉々の粒子になって消えた。


「・・・っ!!」


 着地した途端、彩は膝をつく。


(彩。美樹が待ってる)


 諒の声。


(頼む、彩。美樹ちゃんを)


 悠の声も、頭に響く。
 彩は、灯台に視線を向けた。
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