A-YA-KA-SHI☆バスター!!
 彩が放った攻撃が、相手の背中を貫通する。


「やった・・・!!」


 だがそれは平然とした様子で、ゆっくりと彩を見る。
 人間で言う胸の辺りに、ぽっかりと大きな穴が開いていた。
 それはゆっくりと、彩に向かって手をかざす。
 途端にあの赤い光が、彩を襲う。


「・・・やばっ・・・!!」


 この距離と速度では、避けられない。
 悠が一瞬速く動く。
 彩の前に、薄い青く光る膜が出来た。
 それと同時に、赤い光は膜に跳ね返される。


「相変わらずナイスなフォローだね、悠」


 彩に意識が向いているその瞬間、諒は光剣で相手を袈裟懸けに斬りつけた。
 辺りに閃光が走る。
 粉々に砕け散り消える直前、あれが一瞬こっちを見たような気がした。
 美樹は一歩、後ずさる。
 あれが何なのかは分からない。
 だが、絶対にこっちに敵意を持っているということだけは、理解できた。
 茫然とその場に立ち尽くす美樹。
 そこへ、悠が店のドアを開けてこっちに近付き、にっこりと微笑んだ。


「・・・まずは、おいしいコーヒーでも飲もうか」
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