A-YA-KA-SHI☆バスター!!
 再度、結界の変化に気付いたのは和也だった。
 彩は笑みを浮かべる。


「だから言ったろ。お前には無理だって」
「そうか」


 和也は、彩のほうに向き直る。


「それじゃあ、また美樹の大事なものを奪えばいい。そうすれば、またやり直せるからね」


 和也はそう言って、動けない彩に近付いてきた。
 その手には、いつの間にかナイフが握られている。


「あ、まだ人間らしい行動出来るんじゃん」


 彩が言った。


「僕には攻撃の能力はないんでね。だから彩、出来たらお前も、俺のものにしたかった」


 言いながらまた一歩、近づいてくる。


「あんたには、仲間を作ることは出来ない」
「仲間? どうして」
「簡単だろ。人間を、そしてアヤカシも・・・誰一人、そして自分すら信じることが出来ないんだからさ」


 彩の言葉に、和也の動きが止まった。
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