A-YA-KA-SHI☆バスター!!
☆ ☆ ☆
悠は店のカウンターに入り、コーヒーを入れ始めた。
少し遅れて諒と彩が店に戻ってくる。
諒は入り口に立ち尽くしたままの美樹の肩に軽く手を乗せると、カウンターにさりげなく促した。
美樹は仕方なく椅子に座る。
・・・しばらくの沈黙。
コーヒーのいい香りが漂う。
「はい、どうぞ」
最近、悠はコーヒーを入れる手際が良くなった。
漠然とそんなことを考えながら、美樹は目の前に出されたカップを、両手で包み込むように持ち上げた。
「あれはね、俺たちは『アヤカシ』って呼んでる」
一息ついた頃を見計らって、悠が口を開いた。
美樹はゆっくりと顔を上げる。
今は、店にはBGMは流れていない。
微かに聞こえるのは、風と波の音だけだ。
「アヤカシ?」
「そう。もっと単純に言えば、幽霊とか、オバケとか」
「おっ・・・オバケ・・・?」
「悠」
さっきから店の入り口のドアにもたれかかって腕組みをしている彩が、少し咎めるような口調で言った。
悠は、肩をすくめる。
悠は店のカウンターに入り、コーヒーを入れ始めた。
少し遅れて諒と彩が店に戻ってくる。
諒は入り口に立ち尽くしたままの美樹の肩に軽く手を乗せると、カウンターにさりげなく促した。
美樹は仕方なく椅子に座る。
・・・しばらくの沈黙。
コーヒーのいい香りが漂う。
「はい、どうぞ」
最近、悠はコーヒーを入れる手際が良くなった。
漠然とそんなことを考えながら、美樹は目の前に出されたカップを、両手で包み込むように持ち上げた。
「あれはね、俺たちは『アヤカシ』って呼んでる」
一息ついた頃を見計らって、悠が口を開いた。
美樹はゆっくりと顔を上げる。
今は、店にはBGMは流れていない。
微かに聞こえるのは、風と波の音だけだ。
「アヤカシ?」
「そう。もっと単純に言えば、幽霊とか、オバケとか」
「おっ・・・オバケ・・・?」
「悠」
さっきから店の入り口のドアにもたれかかって腕組みをしている彩が、少し咎めるような口調で言った。
悠は、肩をすくめる。