A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「え・・・?」


 一瞬、何が起こったのか分からない。
 男の子が手を振りかざした次の瞬間、脇腹の辺りに激痛が走った。
 その場に崩れ落ちる彩。
 その拍子に学生カバンが手から離れ、中身が地面に散乱した。
 息をするのも痛い。
 男の子は倒れる彩を見下ろして、手をかざす。
 やられる、と思った瞬間、彩は無意識に防御の壁を作り出していた。
 それを見た男の子は、あからさまに悔しげな表情を浮かべると、ふっと消えた。


「嘘、だろ・・・なんだよ・・・これ・・・」


 脇腹を押さえて立ち上がろうとするが、火傷のような痛みはどんどん増していく。
 暗くなるのと同時に、気温も下がってくる。


「彩!!」


 意識が遠退いたその時、聞きなれた声がした。
 目を閉じる寸前に見えたのは、こっちに走ってくる悠と諒、二人の姿だった。



☆  ☆  ☆



「・・・それで、悠くんと諒くんが助けてくれたのね」


 美樹が言った。
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