A-YA-KA-SHI☆バスター!!
「あぁ。それまで説明も何もなかったからさ、思わず逆ギレしちやったよ。あたしがこうなったのは、全部おまえらのせいだって」


 なんか、想像できる気がする。


「ま、そこで初めて、あたしは自分の力ってヤツを知ることになったんだけどね」


 煙草、吸ってもいいかな、と、彩は聞いた。
 返事の代わりに、美樹はテーブルに置いてある灰皿を彩の方に押してやる。

「その時嬉しかったのは、あぁ、これでやっとあいつらに近づけるって思ったからなんだ」


 火をつけて、煙を吐き出しながら彩は言った。
 美樹はそれを、不思議に思う。
 小さな頃からずっと一緒に育ったようなものなのに、どうしてそんな距離感を感じるんだろう?
 彩達3人に出会ってからずっと、とても仲が良くて、何でも言い合って、お互いの事を知り尽くしている、そんな気がするのに。
 そんな美樹を見て、彩は笑う。
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