君の一番になれない私


今は夏に入る前の梅雨の時期。


最近はずっと雨でテンション下がる。


「李子ー、傘忘れた」


帰る準備をしているとひょこっと机の上に顎を乗せてそう言った。


「ばかじゃないの?」


「うっせーな!
入れてって」


そう言って私の傘を取り上げる哲平。


「ちょっと!」


「ほら、帰るぞ!!」


そんな姿にキュンとした。


哲平のばか、私の気も知らずに。


< 5 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop